浅田真央ちゃんに見る「決断」の進め方

フィギュアスケート選手として長年にわたり頑張る姿を披露してくれた浅田真央ちゃんの引退報道を見て、トップアスリートらしい素晴らしい「決断」の進め方だなぁ!と改めて感心しました。

ここ数年、スポーツ界のメンタル極め度に注目し、学んでいた私。これはぜひとも多くの「どうすべきか決められない葛藤」に悩む人たちにも参考にしてほしいと思ったので、、、ここで解説したいと思います。

 

yjimage7HHCSCXX人生の大きな山を目の前にして、どうするのがいいのか??どうすべきか?と決められず悩むことは本当にしんどいものです。

答えなんて永遠に出ない、ながーいくらいトンネルにいるような気分になる。

ですが、実は人は、この時がいちばんストレスフルであり、いったん方向が決まってしまえば険しい山でも意欲的に越えられたりするものなんですね。

なので不安な感情に振り回されてワ~~!!っと取り乱さずに、自分は乗り越えられる!と信じて、落ち着いて、淡々と「今できること」を理論的に進める視点を持ってほしいと思います。

 

 真央ちゃんはスケート選手を続けるか、辞めるかを決められない葛藤の日々があったと言っていました。

まだできるんじゃないか、という気持ちと、もうやめた方がいいのかという気持ちのせめぎ合い。

決められない辛さ。皆さんもわかりますよね?

 

銀メダルをもらった最高潮の時に辞めれば気分よかったのかも、、というわれら一般庶民の思惑とは大きく違い、

真央ちゃんは”自分に対して” 後悔がないようにのみに焦点を当てて考えていきます。

 

「まだできたのではないかというやり残した思いがあったら、自分はやはり気持ちよく先へ進めなかった。

なのでこの辛い葛藤の何年間かは必要だったのだ」と。

自分にとって一番嫌なことを明確につかんだからこその最初の選択。

そこでとことんベストを尽くし、出し切って、ダメだったという体感を得て、はじめて”気が済んだ” わけです。

簡潔な、理想的な選択のあり方です。

 

「決断」できずに迷ったとき、消去法をしています。

自分は後悔したくない、その思いだけは明確にあったから、まず続ける選択肢を残してみた。

ここで私流に言いますと、気が済むためにわざと当たって砕ける(嫌な体験をする)のもアリ。なんです。

要するに、判断材料が足りないゆえに、今は決められない。

その状態をきちんと認識して、ならば「今できること」は何か。さらなるデータ集めということになる。

要は、ひとつひとつ選択肢をつぶしていくことで、スッキリと最後に答えを残すわけです。

 

自分がもうダメだという事実を目の当たりにする怖さ、、、もちろんそれを覚悟のうえ、

後悔のない決断をすることを最優先に決行する。

自分にとっていい決断が優先なのだから、そこはブレない。

(ここで何度もふりだしに戻ってぐるぐるしてはいけません(‘◇’)ゞ)

 

私はよく言うのですが「行先のないバスに乗ってはいけない」。

短いショートゴールでいいから設定して、きっちりひとつひとつ果たしていく。

自分の人生を主体的に、意思を持って進めてるんだという歩み方をしていただきたい。

ぐるぐる迷い続ける人は、そこがちょっとゆるいんですねきっと。(運転席が無人!という人がよくいます)

責任と覚悟を持って「決断」をし、決めたらある程度はわき見をせずに果たし続ける。

迷っても仕方ない。その事実を受け止めるのです。

 

真央ちゃんは、昔のようには演技できない「結果」を体験し、辞める方向の材料が増えてきたのでしょう。

そして最後に彼女を迷わせたのは、一度はオリンピックに向かうと決めた自分の決断に対し、ブレていいのかということ。

一度決めた目標はやり通す、のが彼女の信念だったらしいのです。

 

さあ、高度ですよ。

「バスの行先は途中で変えない」というのは、ある程度原則。

ですがまた、「行先は何度でも付け替えて良い」のです。

 

真央ちゃんは目的を忘れて行先を変えたのではなく、

判断するデータが集まって答えが出たので行先を付け替える決断をして変更した。ことになります。

そのへんの違いわかってもらえるでしょうか。

 

彼女本人も、そこのところをハッキリ言っていましたね。

行先を変えることに躊躇はあったが、もっと大きな答えが出たので変更を許したと。

そしてムダな作業ではなかったと。

どれも必要不可欠なコースであったのだとハッキリ言える彼女は、とてもすがすがしい心なのです。

 

自分の人生の選択、決断は――――

主体性を持って、責任と覚悟を持って、目的意識を持って

サクサクと「今やれること」を果たしていくしかない。ということですね、まとめると。

 

不安にのまれてただ迷ってしまうばかりという方、いつもそうだという方、

だいじょうぶ、みんなできます、訓練なんですよ。今までやり方がわからなかっただけなのです。

一度こういう決断と実行をやってみる、そうして身に着けていけばよいのです(#^.^#)